他人の作った世界に生きることは奴隷化することである。
芸術、どれがすばらしいか、どの作品、どの演奏がすばらしいか。それはその人の感性の問題であろう。
決して歴史の教科書に出てくるとか、評論家や審査員がすばらしいと言ったからとか、美術館に飾ってあるからとか、そんなことで決まるべきものではないであろう。
どの絵や演奏がすばらしいかで、自分のすばらしいと思ってものが審査員も良いと評価すれば自分は優れていて、自分が高く評価したものが審査員に評価されなければ自分が劣っているなどと思うのはくだらないことである。
自分の感性や価値観、思考を投げ捨てて、他者が作った価値観を崇拝することは、奴隷化である。
ノーベル賞をとったら自分では分からないのにすばらしいと思うことも、似たようなものである。
もちろん、学校や仕事で相手の世界にあわすことが高評価につながることもあり、それによって自分がメリットを得る場合もあり、相手の世界にあわすことがやむをえない場合もあるであろう。
しかし、自らの感性を全て心の中で思うことすら全て投げ捨てるのはつまらないことだ。
自分の感性を失わないこと、持つこと、ここから充実した人生がはじまるのであろう。